梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

ストロビードライフロアブルの耐性菌対策としてオーソサイド水和剤との混用を試しました。


防除効果が高いが耐性菌リスクの大きいQOI剤(複合体Ⅲ阻害剤ストロビルリン系)の耐性菌対策として、

当園では初となる混用。

ストロビードライフロアブルとオーソサイド水和剤との混用による防除を試しました。


年々防除が難しく黒星病防除。

防除効果の高いストロビードライフロアブルの耐性菌対策。

防除効果の向上のため、オーソサイド水和剤の混用。

更に殺虫剤としてダーズバンドライフロアブルの3種混用にて防除を行いました。

ストロビードライフロアブルは耐性菌リスクが大きいQOI剤(複合体Ⅲ阻害剤ストロビルリン系)。

梨の黒星病に対して非常に効果が高い重要薬剤です。

しかし、既に梨以外の使用において耐性菌が多くの種類で確認され、梨の黒星病においても耐性菌の懸念が大きい薬剤です。

このリスクを低下させるため、

耐性菌リスクの小さいキャプタン剤であるオーソサイド水和剤との混用することで、耐性菌対策に大きく期待しています。

更に黒星病だけでなく輪紋病に対する相乗効果が期待できることから、

菌が繁殖し易い梅雨時期の防除として、非常に大きな効果が見込めるものと期待しています。


オーソサイド水和剤については、

梨の防除において使用時期に注意が必要ながらも、安価な薬剤の一つ。

劇的に効果のある薬剤ではありませんが、耐性菌対策や相乗効果を期待する薬剤して使い易いのではないでしょうか?

一回の防除で十分な効果が得られない等の所感をもっている果樹園では、混用に試してみると良いかと思われます。


ストロビルリン系薬剤と異なる殺菌剤の混用事例については、

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 > ナシの農薬混用事例 DMI剤・QOI剤+殺菌剤(予防薬)