2020年春の防除を開始。例年より開花が早くなる見込みとなり、防除開始が遅くなりました。
梨の花芽が膨らみ内部の花芽も既に伸びました。例年、花芽が膨らんだ時期から防除を開始します。しかし、今年は暖冬と暖かい春の陽気により、花芽の状況は予測より大きく早まりました。
既に防除開始の時期としては遅くなりましたが、ようやくスピードスプレーを使用した春の防除を開始しました。
特に花芽を覆っていた表皮のりんぽう内部には黒星病菌の越冬菌が感染を広げるため、りんぽうが外れる脱落期には薬剤効果を考慮した効果的な防除が必要となります。
本年は例年使用している効果期間が長いデランフロアブルを春先に用いることが出来ないため、薬剤変更により影響が出ないよう特に注意が必要となりそうです。
なお、春先の防除では果樹の枝や葉が少ないため、比例して薬剤散布量を減らすことが出来る時期です。しかし、薬剤散布量を減らすためのスピードスプレーの操作方法を誤ると、散布斑が発生する原因となります。
春先の防除では、枝や葉が少ないからと安易に散布量を減らすのではなく、散布量を減らすための方法についても十分に検討しなければなりません。
薬剤散布を減らす方法としては、
1.全列走行を1列おきに走行する
2.走行速度を速める
3.噴霧圧力を低下させる
4.エンジン回転数を減らす
5.噴霧ノズルの数を減らす
6.噴霧ノズルの径を小さくする
特に1の方法は悪手。2と4の方法は飛散距離や薬剤定着位置が変わるなど、方法により様々な考慮が必要となります。
スピードスプレーヤーの散布については、
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> スピードスプレーヤーの散布方法
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