梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

雪の重みなどで折れた枝は細いものであれば断面を合わせてテープを巻くことで修復することができます。

 果樹などの樹木は樹皮直下の形成層は活発に成長しているため、裂けた切断面であっても合わせて固定しておけば自ら結合して修復します。
 しかし、断面が雨水で濡れると雑菌等の影響により結合が失敗するため、つなぎ合わせた断面の周囲にトップジンMペースト等の癒合剤を塗り、テープでの固定と雨水が入らないようにしっかりと覆うことが必要となります。

 樹木は樹皮の下には活発に成長する形成層があり、その内部は成長を終えた木質部で構造されています。
 木質部は成長しないため、断面を合わせても結合することはありません。このため、一定の太さになると枝の太さに対して形成層の面積が少ないため、断面を合わせてもうまく修復することが出来ません。
 細い枝は太さに対して形成層の面積が大きいため、断面を合わせると形成層の成長による結合で断面を覆うことでくっつけることが出来ます。
 結合後した後では断面部の強度が低いためテープによる補強は必要となります。
 しかし、枝の成長で太くなるにつれ強度も増し、テープが枝の成長の圧力に圧迫される頃にはテープを外しても問題無いほどしっかりと結合します。
 実際に修復を行ってみると、繋いだ先の重量。接合部を補強するための添え木。樹勢バランスの調整など中々難しいです。
 特に大きい枝ほど重量の軽減や樹勢調整のための剪定が必要となり、最終的には切断して新たな枝を出し直した方が良いことが多いです。
 それでも枝を修復することで代わりとなる枝が育つまでの一時しのぎとして活用することができます。


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折れた枝、裂けた幹(裂開)の処置