張線器はちょうせんきと読み果樹棚の棚線張りに使用します。
果樹棚の支柱間を張る棚線は、幹線と呼ばれ一回り太い線を使用し強く張る必要があります。強く張るため張線器(読み方:ちょうせんき)を使用します。
丈夫な果樹棚でもあっても、地中のアンカーの浮き上がりや支柱の沈み込み。棚線ののび。棚線の直線を歪めている枝の伐採があると果樹棚に緩みが発生します。特に幹線の緩みでは張線器による張り直しが必要となります。
果樹棚は最初(苗を植える前)から設置してあれば歪みが少なくて良いのです。しかし、古い果樹園の場合では後から現在の鋼材による果樹棚を設置しているため、既にある果樹の幹や太い枝により果樹棚の棚線が直線に張れないなど不具合が発生します。
特に幹や枝で棚線の直線を阻害している場合、対象となる幹や枝を伐採すると棚線に緩みが発生します。
この他、新設時に問題がない果樹棚であっても多少はアンカーが浮き上がる。支柱が沈む、棚線がのびるなど初期緩みが発生します。
棚線の張り直しは頻繁に行うわけではありませんが、前者(棚線の直線を阻害している幹や枝の伐採)があると緩みが大きくなります。また、後者(初期緩み)は果樹が成長して果樹棚に荷重がかかると発生してしまいます。
当果樹園では、10年以上の間隔になりますが緩みが目立った箇所だけ張線器による棚線の張り直しを行うことがあります。
棚線の緩みは、果樹棚が下がり低くなる。風などによる棚揺れが大きくなり落果被害が増えるなどの障害となります。低くなった果樹棚を放置すると元に戻すのは大変な作業です。
低くなった状態で数年放置しないことが大切となります。
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