大木の伐採作業でロープ等で引っ張ることによる倒木方向の関係を紹介しました。
伐採する時に上部をロープで引くことで思った方向に伐採することが出来ます。
しかし、
ウインチが必要となる程の大きな木の伐採作業では、
ロープ等で引いていても、必ずしも引いた方向に倒木するわけではなく、
この理屈を知らずに作業を行うと、とても危険なのです。
引っ張った方向に木は倒れる。
至極当たり前に感じることなのですが、
大きな大木に作業を行うと、実際には違う結果になることがしばしば。
説明すると非常に難しいのですが、
木の重心による傾きに逆らって倒木させるとき、
一方向からの牽引のみで牽引した方向に倒木させることが出来るのは、
伐採木に対してウインチの性能がものすごく強く(引きで3,000kgとか)、
牽引する高さが適切。
チェンソーによる切込が正確。
かつ、切込で残すツルの大きさが太く、
チルホール等のウインチで力で牽引することで無理やり引き倒し、
更に木の性質からツルの粘りがよく、蝶番としてしっかり働く。
このような条件が整った時ぐらいであり、実際には不可能なのです。
と、書いてもおそらくイメージ出来ないでしょう・・・
表現力が悪くて申し訳ない。
ようするに、
大木という重量物が倒木による大きな破壊力を有する中で、
しばしば予想外の方向に倒木するというこは、
大惨事を招く危険な行為なのです。
このため、
一方向から引っ張る行為では、
不安定となることが多く、
その性質を良く理解することが必要です。
紹介したページ:防風林ナビ > 木の伐採方法
> チルホールによる伐採作業の安全確保と倒木方向(基本編)