梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

フルーツセイバーが梨の黒星病に高い防除効果 2018年薬剤感受性検定成績

 新規農薬のスクレアフロアブル、フルーツセイバー。
 薬剤耐性の問題の懸念されるDMI剤のスコア顆粒水和剤等の2018年の薬剤感受性検定成績が公表され、フルーツセイバーが想像以上に高い防除効果が示されました。
 4月からの早い時期に使用可能な薬剤として、フルーツセイバーを検討する価値が大きいことがわかります。

 梨の黒星病防除では、薬剤耐性菌の発生による薬剤感受性の低下。新規農薬の登場。従来の使用していた薬剤の廃盤など、大きく変わらないようでいて、実際には細かい変化がおき、蓄積することで防除結果にも変化がおきる作業です。
 長崎県病害虫防除所公表 「平成30年度ナシ黒星病菌に対する薬剤感受性検定成績書」において、春先に使用する5種類の薬剤感受性が試験され、フルーツセイバーが高い防除効果を示し、薬剤選択に大きな参考情報となります。
 試験された薬剤    防除価(3地区の平均)
 ・スコア顆粒水和剤  91.4
 ・スクレアフロアブル 92.7
 ・ファンタジスタ顆粒水和剤 87.2 
 ・フルーツセイバー  98.0
 ・フルピカフロアブル 49.0
 薬剤防除価については、各試験結果で大きな差がある為ホームページ「果樹栽培ナビ」では参考にした資料から予防効果の指数を77と評価しています。(スクレアフロアブルを88、ファンタジスタ顆粒水和剤77)
 「平成30年度ナシ黒星病菌に対する薬剤感受性検定成績書」による結果では、フルーツセイバーの防除効果が高く、ホームページ内の指数に変換すると90程の値となり非常に高い効果を示すことが分かります。
 現時点では試験データーが少ないため、ホームページの一覧表の変更等は行いません。しかし、今後の防除の薬剤選択にあたり、非常に重視すべき結果であると言えます。
 薬剤の一覧表について詳しくは、 
 果樹栽培ナビ > 梨の病気被害と対策 > 黒星病 > ナシ黒星病対策専門資料
ナシ黒星病の予防薬の防除効果・残効性・耐性菌発生リスク一覧表
 公表された資料(外部リンク):
 長崎県病害虫防除所公表
平成30年度ナシ黒星病菌に対する薬剤感受性検定成績書