梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

梨の農薬の3種混用事例を追加。混用は省力化だけでなく、耐性菌対策や相乗効果が期待できます。

 梨の防除の3種混用事例に新たに3組の混用を追加しました。
 農薬の混用は省力化だけでなく、同様の効果がある薬剤を混用することで耐性菌の予防。より大きな防除効果が期待できるなどのメリットが大きい反面、薬害等のリスクが大きくなります。
 特に3種混用については、混用事例が少ないため混用の実施は手探り。安易に混用して大きなリスクを抱えることは出来ないため、防除暦等を参考に3種混用を追加しました。

 昨今の梨の防除では、黒星病の薬剤効果の高いEBI剤やQOI剤の耐性菌問題。
 芯腐れ症に効果の高い薬剤の廃盤、製造休止による欠品による代わりのとなる芯腐れ症対策。
 ハダニ類に対する薬剤耐性問題などにより、従来に比べ薬剤の混用が必要となるケースが増えています。
 しかし、3種混用に関して入手できる事例はごく僅か。
 止む無く自ら3種混用を試したことのある農家も多いのではないでしょうか?
 当果樹園でも止む無く3種混用を試したことはありますが、薬剤が発生しないか?
 期待通りの効果(相乗効果)が出ているのか、気になる点が多く発生しました。
 何の情報もないなかで3種混用は非常に勇気のいる作業です。そこで、防除暦を参考にして3種混用について新たに3例を追加しました。
・アンビルフロアブル(DMI剤)+ベルクートフロアブル+コテツフロアブル
 殺菌剤2種と殺ダニ剤の混用。
 特に黒星病に対して非常に高い防除効果と、特攻薬であるDMI剤に対しての耐性菌リスクを回避する効果が期待できる組合せ。


・スコア顆粒水和剤(DMI剤)+トレノックスフロアブル(トレノックスFL)+スタークル顆粒水溶剤
 殺菌剤2種と殺虫剤の混用。
 特に黒星病に対して高い防除効果と、特攻薬であるDMI剤に対しての耐性菌リスクを回避する効果。同時に芯腐れ症の防除が期待できる組合せ。



・チオノックフロアブル(トレノックスFL)+トップジンM水和剤+カスケード乳剤
 殺菌剤2種と殺ダニ剤の混用。
 特に芯腐れ症に対して非常に高い防除効果と、黒星病に対する防除が期待できる組み合わせ。


 この他の3種混用については、
 果樹栽培ナビ > 梨の病気被害と対策 > 黒星病 > ナシ黒星病対策専門資料
梨の農薬3種混用事例