梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

受粉が失敗する原因に気温が大きく関係します。梨の受粉では15℃以上。10℃以下では結実することができません。

 
 春になる梨も品種毎に続々と開花がすすみ、ミツバチなどの受粉が活発な時期となりました。
 受粉させる方法には、天候に左右され難いとされる人工授粉する方法もありますが、自然受粉・人工授粉ともの実際に結実に至る為には、受粉時の気温が大きく関係します。
 気温が低いとミツバチ等の益虫である送粉者が活発に活動出来ないだけでなく、受粉された花粉が発芽することが出来ずに受精することができません。

 4月になり果樹の開花がすすむと果樹園内は途端に賑やかになり、晴れて暖かいと受粉の最盛期となります。日差しや気温は、受粉成功のための重要な要素です。
 花粉は風や雨。乾燥だけでなく、気温にも大きく影響をうけるデリケートな存在です。
 ・風が強いと、受粉することが出来ず
 ・雨が降ると、受粉しても流され
 ・乾燥すると、花の柱頭が乾くことで付着出来ず、花粉自体も乾燥状態となると発芽率が低下
 そして気温が低いと、受粉した花粉管が伸長が悪くなり受精に時間がかかる。受精率が低下する。更に大きく低いと発芽自体することが出来なくなります。
 何気なく天気の良い日に行われている受粉ですが、受粉に対する気温の影響は見過ごされがちであり、必要となる気温は植物毎に大きく異なります。
 梨の場合には最適温度は25℃。10℃で受精が困難になります。
 しかし、開花時期となる4月に25℃の気温は実際にはほぼ不可能であり、15℃以上の気温での受粉が理想とされています。
 また、受粉後に受精が完了する3時間程度は気温15℃以上。降雨がない状態が保たれるとより受精の成功率が高くなります。
 受粉に関する紹介ページを更新しました。詳しくは、
 果樹栽培ナビ > 果樹の栽培方法(梨の育て方)
 > 梨の受粉・人工授粉方法