梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

果樹のハダニ類防除を紹介。天敵カブリダニの活用と薬剤抵抗性を意識した薬剤防除が重要。


 ハダニ類は一度多発発生すると被害が大きく、また、薬剤を使用した防除(駆除)でも難しく難害虫です。
 また、殺虫剤(化学合成殺ダニ剤)に対して薬剤抵抗性の発達し易いため、持続可能な農業にとっても難題です。

 ハダニ類の防除の内、特に果樹については土着天敵である天敵カブリダニ類の活用が注目されています。
 しかし、所感ながら土着天敵の活用では弊害も多く、活用には更なる技術確立が期待されます。
 現状で最も重要視されている殺虫剤(化学合成殺ダニ剤)を用いた薬剤防除です。
 殺虫剤(化学合成殺ダニ剤)は効果的である一方、気門封鎖作用の等の一部薬剤を除き薬剤抵抗性が発達が問題となっています。
 ハダニ類に中でも特にナミハダニは、多くの薬剤で薬剤抵抗性が発達し効果の低下が確認されています。
 薬剤抵抗性の発達状況については、ハダニ類の生態から地域(果樹園単位や産地単位の狭い地域)によって大きな差があるため危機意識のない地域も多くあるのが現状です。
 薬剤抵抗性の発達を防ぐには、未だ薬剤による効果がある内からため薬剤抵抗性の発達遅延のための対策を行うことが重要。
 殺ダニ剤は同一薬剤(同一系統の薬剤)を連続使用しない。可能であれば再使用までに2年以上間隔をあける。
 薬剤はハダニ類種類やステージを見極めて効果的選択する。
 気門封鎖作用の殺ダニ剤の活用する。など。
 現在危機意識がない地域でも、一度目を通して参考にしてもらえれば幸いです。
 ハダニ類の防除について詳しくは、
 果樹栽培ナビ > 果樹のハダニ類防除