梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

デランフロアブルは梨の芯腐れ症と黒星病に効果があるため4月から5月の防除に適しています。

 デランフロアブルは使用時に皮膚かぶれの恐れ。価格が高い(スピードスプレー1車500リットル当たり3500円程)など、黒星病の殺菌剤として考えた時使用し難い薬剤です。
 しかし、幸水梨の栽培では出荷時期に悩まさる芯腐れ症に大きな効果が期待できます。

 梨の黒星病において4月の開花前から5月の幼果期は発生期にあたり、防除に最新の注意が必要な時期です。更に幸水梨では同時に芯腐れ症の原因となる胴枯れ病菌の感染時期と重なります。
 このため防除作業ではどちらにも注意が必要です。
 芯腐れ症の防除効果において、デランフロアブルは高い防除効果が期待できます。
 しかし、黒星病の発生期において病勢が強い時にはデランフロアブルの防除効果では不足があります。
 このため、1回の防除作業で芯腐れ症、黒星病どちらに重点に置くかの判断が重要となります。また、害虫の発生初期にもあたるため殺虫剤の混用についても考慮が必要な時期となります。
 後の摘果作業等のため皮膚かぶれ問題を回避するか。
 黒星病多発によりコスト高を許容して殺菌剤を加用による混用とするか。
 省力化のために殺虫剤を加用による混用とするか。
 薬剤価格は安くなく、皮膚かぶれ問題もありますがその使用に選択肢が多くあります。
 芯腐れ症に悩まされている梨農家では、使用に一考してみてはどうでしょうか。
 デランフロアブルの効果について詳しくは、
 果樹栽培ナビ > 梨の病気被害と対策 > 黒星病 > ナシ黒星病対策専門資料 > ナシ黒星病の予防薬の防除効果・残効性・耐性菌発生リスク一覧表
デランフロアブルとマシン油剤の混用