30年を超えた古いガレージジャッキを修理しました。
ホームセンターなどで販売される安物の油圧ジャッキは、数年で壊れることもあり10年使えればかなり運が良い方です。
しかし、我が家の果樹園でトラクターの長期保管時(タイヤの変形防止)に使用している油圧ジャッキは、ホームセンターの安物に関わらず30年以上使用出来ていました。
この春、トラクターの使用のためジャッキを外す際、ピストン部から白濁した多量のオイル漏れが発生し、支持台の上昇がかなり少なくなったことから修理を行いました。
修理したガレージジャッキは、屋外でブルーシートで覆って保管しているトラクターの下でタイヤの変形を防ぐために前輪部分(フロントアスクル)を支えるために使用しています。
ジャッキはブルーシートの中でコンクリートブロックの上に載せて使用しているとは言え、屋外での使用。このような使用状況に関わらず、30年以上ノーメンテナンスで使用することが出来ていた奇跡的に当たりの良い油圧ジャッキです。
あまりに古く、その上ノーメンテナンス。更には屋外での使用のため汚れが酷く、塗装されていない車輪付け根のナット等は錆による腐食もかなり進んでいます。
このため、最低限油圧ジャッキとしての機能が回復するように修理を行いました。
試しにピストンのOリングを似たサイズの汎用品のOリングに交換したところ無事オイル漏れが直りました。そこで手持ちのジャッキオイルを補充してエアー抜きを行うとジャッキが規定位置まで上昇し、機能を取り戻すことが出来ました。
本来であればメンテナンスのついでにジャッキオイルの全量交換を行うところです。しかし、あまりにも古いジャッキであるためオイル交換を行うことで故障を誘発しそうなのであえてジャッキオイルは補充のみとしました。
オイル交換を行うと油圧系統が更に長く使えるかもしれません。しかし、既に腐食が著しくスプリングの破断や、荷重が加わった際にジャッキの車輪付け根部分が折れるなど他の部分の故障がいつ起きてもおかしくなく、オイル交換を行うリスクに対してリターンが小さいと判断しました。
機械類の安物は・・・という苦い経験は多いです。しかし、中にはこのようなとても良いアタリを得る良い経験をすることもあるのですね。
油圧系統が壊れるまでこれかも活躍してもらおうと思います。
油圧ピストンからのオイル漏れの修理については、
農業機械メンテナンスナビ>油圧ジャッキのメンテナンス方法
>油圧ジャッキのオイル漏れ修理(ピストンOリング交換)
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