ハダニ類を早く見つけるには果樹園の外周で樹冠内部を確認すると発生初期から発見することことができます。
7月上旬から夏日・猛暑日が続くと、高温を好むハダニ類の発生に注意が必要です。
ハダニ類は大量発生して密度が高くなると、果樹等の被害を与えるだけでなく駆除自体が難しくなる厄介な害虫です。価格も高い殺ダニ剤を効果的に用いるためには、ハダニ類の分布傾向を意識し発生初期を見極めて適切に使用することが重要です。
ハダニ類の発生では、果樹園内でも発生し易い箇所があります。長年梨農家を行っていると経験則でその傾向を自ずと認識していますが、これまで裏付けする具体的な資料をあまり見かけませんでした。
しかし、広島県立総合技術研究所 農業技術センター 果樹研究部の資料「ナシ園での防除適期を逃さない ハダニ類の早期発見方法」ではその経験則を裏付けする分布が示されています。
資料によると、
・果樹園内での樹毎の寄生葉率
中心部:周辺部≒9:10となり、周辺部の樹の方が寄生葉率が高い。
・1本の梨の木の中での寄生葉率
樹冠外部の結果枝に着生している葉:樹冠内部の主枝に近い葉≒5:10となり、樹冠内部の主枝に近い葉の方が寄生葉率が高い。 というもの。
多くの梨農家でハダニ類を発見する時、果樹園外周部に木であったという経験があるのではないでしょうか?
本年は暑い日が多く、当果樹園でも殺ダニ剤による防除を例年より1回増やす見込みです。
その使用するタイミングを判断するため、ハダニ類の発生状況を効率的に確認するためにハダニ類の分布を意識しておくことは非常に役に立ちます。
果樹園でのハダニ類の早期発見方法について詳しくは、
果樹栽培ナビ > 果樹のハダニ類防除
> ハダニ類の発生初期での発見方法
> ハダニ類の発生初期での発見方法