落ち葉と土を耕すと、土壌改良効果や有機分補給によるメリットとがある一方、少なからず弊害があることにも注意が必要です。
梨の果樹が落葉を終え、地上には大量の落ち葉が積もったことからトラクターを使用して土との撹拌を行いました。
梨の果樹園内での落ち葉処理の主目的は、黒星病の越冬菌対策です。
単純に落葉と土を耕すだけでも少なからず越冬菌対策を得ることができます。
この他、土壌に有機分を補給することで土が硬くなることの予防。
ミミズ等の餌を供給することになり、各種メリットを期待することが出来ます。
冬場の落ち葉の処理は、
最良は全ての落ち葉を果樹園外に運び出すか、地中深くに埋める事です。
とは言え、落葉処理は毎年の作業であるためかなりの労力。
我が家の果樹園では、
黒星病が多発するなどの問題がある年以外は、トラクターでの撹拌により落ち葉を処理しています。
落ち葉を単純に耕すだけでは、越冬菌や越冬害虫対策だけでみると不十分です。
しかし、この方法では長期的にみると土壌が固くなることを防ぐことが出来、水捌けを改善するなど土壌改良効果が期待できます。
また地中に埋まった有機分は、ミミズや菌・バクテリア等の餌となることで地力が活性化します。
その一方で、害虫や病原菌の越冬。地中の害虫の餌となるなどの弊害も発生します。
果樹では良くも悪くも影響が顕著に表れ難く、この方法でも大きな害がでないことが多いです。
しかし、果樹以外の園芸では影響が大きく出る場合もあるため、落葉は基本的に腐葉土にしてから畑に耕すことが基本となります。
落ち葉処理がこれからの方は、処理にかかる労力と影響を良く考えて処理すると良いかと思われます。
なお、もみ殻や藁などを耕す行為は、落ち葉処理と異なり越冬菌や害虫に関する懸念が基本的に小さくなり、悪影響は出難いので、落ち葉と別に考えることが出来ます。
落ち葉処理に関して詳しくは、
果樹栽培ナビ > 果樹の栽培方法(梨の育て方)
> 落ち葉処理