梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

あきづき梨の日持ちは常温で10日程度。酸味が少ないため甘みを強く感じ、果肉は柔軟で多汁な品種です。


 あきづき梨の収穫最盛期を迎え、当園では豊水、20世紀とあきづきの3品種が収穫時期となっています。
 3種それぞれ美味しく、好みが分かれるところですがあきづき梨は他2品種と比較して酸味が少ないため、実際に食べてみると甘みを強く感じることができます。
 品種自体が比較的新しいことから、豊水と比べて知名度が低いものの、日持ちもが良いことから流通に向く人気品種です。

 あきづき梨の日持ちは、常温で約10~14日程度。冷蔵庫に保管すると更に延ばすことができます。
 しかし、日持ちを最重視して最初から冷蔵庫での長期保管を行うと、徐々に甘みが抜けてしまうため、冷蔵庫に入れるのは食べる前日頃がお勧めです。
 そうはいっても残暑等により日中の室温が高温になり、適度な冷暗所がない場合では冷蔵庫のでの保管の方が良いです。
 また、あきづき梨は果実個々の品質の振れ幅が少なく、どの果実も大きな差のない安定した実となる品種であることも魅力です。
 唯一の欠点としては、果肉内部に外観では判別できないコルク状果肉障害が発生し、切ってみると果肉内部に茶色の部分が混じる点です。これも他の品種でも幸水梨では芯腐れ症。豊水梨ではみつ症。とそれぞれあり、それらと比較するとあきづき梨のコルク状果肉障害は食べる上で影響が小さい障害です。
 あきづき梨は知名度の広がりととももに徐々に販売が伸びている品種であり、特に比較的若い世代からの需要が多いように感じらられます。
 当園ではあきづき梨の木の成長とともの収穫量が年々増え、市場での年々流通量も増えている品種であり、未だ馴染みのない方も知名度の広がりと共に今後よく見かける品種となるかと思います。
 味の好みは人それぞれですが、食べたことの無い方にはぜひ一度食して貰いたい品種です。
 あきづき梨の果肉障害については、
 果樹栽培ナビ > 梨の病気被害と対策
梨のコルク状果肉障害・水浸状果肉障害の原因と対策方法