ナシ黒星病の秋季防除の時期。越冬しないよう平均気温が21℃以下となったら実施時期。
あきづき梨の収穫を終え、気温が下がり肌寒くなりました。
樹勢が弱った木では既に落葉が始まり、来年の新芽となる芽基の鱗片生組織の露出した芽を見かける時期となりました。
芽基の鱗片生組織の露出した芽は、黒星病に感染し易く、越冬菌の原因となるため注意が必要です。
黒星病は病気が多く感染する温度(15~21℃)と、感染し易い箇所(感受性が高い部位)が揃うことで広がります。
10月はこれらの条件が揃うため、来期に越冬する菌が繁殖する時期。
越冬菌を予防するための秋季防除を開始する時期となりました。
梨園内で晩生品種(新興・あたご など)の栽培を行っている果樹園では、薬剤の使用時期や薬剤による果実の汚れ等を考慮した防除が必要となりますね。
当果樹園での秋季防除では、主に耐性菌発生予防に着眼した秋季防除を実施しています。
具体的には、主成分がキャプタン(オーソサイド水和剤)や有機銅剤(ドキリンフロアブル)。キャプタンと有機銅剤の混合薬剤(オキシラン水和剤)等です。
年々黒星病防除が難しくなる中、越冬菌の撲滅は非常に重要。
また、耐性菌リスクの小さい薬剤で防除を完了しておくことが、翌年の黒星病防除に大きな役割を果たすと考えています。
秋季防除について詳しくは、
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> ナシ黒星病の秋季防除