梨の果樹園農家による梨の育て方や病害虫に関する防除。使用する農業機械のメンテナンス。ナスやきゅうり等の家庭菜園の園芸方法など、農業に関する作業方法や管理方法、また果樹園を管理するための防風林等の農業設備等を日々の作業に合わせて詳しく紹介しています。

2020年の梨の収穫が終了。2021年に向けた虫や病気の越冬を防ぐための秋季防除を開始しました。


 当果樹園の主力品種である幸水、豊水、あきづき。この他、新高梨や新興梨の収穫を無事終了したことから、2021年に向けた秋季防除を本格的に行いました。
 先に収穫を終えた幸水、豊水、あきづきでは既に2回目。新高梨や新興梨では1回目の秋季防除となります。
 本年は落葉がやや遅く、秋季防除の日程として例年より1週間ほど遅めとなる実施状況となっています。

梨の茶色の筋のような果肉障害はあきづき梨の終盤となる9月下旬頃に多く、食べることができる変質です。


 梨の果実の中には外観に問題がなくても果肉の一部が褐色の筋やコルク状となった物があります。
 外観で判断できないこの果肉障害は、主にあきづき梨の終盤となる9月下旬に多くなり、食べることが出来るものの出荷・販売時に判別することが出来な生産者を悩ませる果肉障害です。

梨の幸水が最盛期。連日の好天により甘くなった一方で、春の低温と降雹被害、連日の高温で収穫量が大きく減少しています。


 2020年の梨の収穫。主力品種の幸水梨が最盛期を迎えました。連日の強い日差しにより梨の糖度が上昇し、甘く美味しい仕上がりとなりました。
 味による品質は最上級。しかし、春の低温と降雹による被害により果実数は少なく、連日の高温により果実が大きくならずに小粒傾向のため、収穫量は大きく減少しています。

ようやく梅雨明け。北陸は記録的な日照不足となり、果実の成育に不安が残ります。

 長い梅雨となった7月の北陸は記録的な日照不足となり、
 ・富山 51.1時間(平年147.1時間) 観測史上最少 
 ・金沢 69.5時間(平年158.9時間) 過去2番目の少なさかも
 ・福井 61.6時間(平年149.9時間) 過去2番目の少なさ
 ・新潟 75.3時間(平年160.1時間) 過去2番目の少なさ
 日照不足による栽培する梨の甘味(糖度)が充分にのるかが心配されます。

果樹園にカミキリムシが飛来。大切な果樹に産卵されないよう成虫の駆除に注意が必要です。

 今年もカミキリムシが飛来する時期となりました。カミキリムシは成虫よりも産卵により幼虫による果樹への食害が深刻な害虫です。
 見つけたら直に駆除を。薬剤による駆除では、カミキリムシは生命力が強いため薬剤選択により効果的に使用することが重要です。